皆様、明けましておめでとうございます。2018年が皆様にとって実り多き年になりますよう祈念いたします。
「今シーズンはインフルエンザあんまり流行ってないな~」なんて思っていたら、年が明けて急に増えてきました。一般的にインフルエンザにかかると、急な熱(多くは38℃以上)、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状が強くあらわれ、その後に鼻水や咳、のどの痛みなどの「風邪でよくみる症状」が出現します。ただ、すでに予防接種をうたれている方や、B型のインフルエンザの方の場合は、少し軽い症状で発症することもあるので、「熱が高くないからインフルエンザじゃない」とは必ずしも言えません(特に今の流行がB型なのが厄介・・・)。例え症状が軽くても、他人に移すリスクや重症化のリスクは変わりませんので注意が必要です。特に、高齢の方、ガンや糖尿病、ステロイド内服中など免疫力の落ちている方、妊娠中の方、乳幼児がインフルエンザにかかると、気管支炎、肺炎などを併発し重症化し、最悪の場合死に至ることもあります。改めて言うまでもないですが、「インフルエンザは怖い病気」なんです。
色々と知っておいていただきたいことはありますが、何よりも予防!一般的な注意点を挙げておきますね。
- 徹底的な手洗い:最低15秒!アルコール消毒も有効です
- うがい:実は感染予防に対しての明確なデータはないのですが・・・やっぱりお勧めです
- 換気:気密性の高い部屋はウイルスが舞い続けます。1~2時間に一回の換気を。
- 加湿:乾燥しているとウイルスが飛びやすく、かつ鼻や喉の粘膜への感染率が上がります。湿度を50~60%程度に保ちましょう。
- 保温:インフルエンザウイルスは概ね温度15~18℃以下がお好み。室温は20℃以上が目標。
- 水分:脱水傾向だと痰の粘りが強くなり、ウイルスがうまく排出されなくなります
- 睡眠:睡眠不足は免疫力低下に繋がります
- 栄養:ビタミンDが重要。鮭・しらす干し・いわし・いくら、あんこう(特に肝)などの魚、干しシイタケやキクラゲなどがお勧めです。
また、ご家族がインフルエンザになった時は、これらの対策に加えて以下の点にも注意して下さい。
- 患者さんは、出来る限り家族と別の個室で静養してもらいましょう。
- 看護した後は、手洗いとうがいを徹底しましょう。
- 患者さんだけでなく、看護する方もマスクをしましょう。
- 鼻をかんだティッシュは、ごみ箱とは別の袋に入れて口元を縛りましょう。
- 免疫力の弱い方、乳幼児、試験を控えている方などは、予防投与について医師と相談しましょう。
繰り返しになりますが、「インフルエンザは怖い病気」です(1918年に5000万~1億人の死者を出した『スペインかぜ』は、実はただのインフルエンザだったんです!)。なってから後悔するくらいなら、やり過ぎなくらいの対策をお勧めします。